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フョードル・ドストエフスキー『ステパンチコヴォ村とその住人』(筑摩書房)
作品について あらすじ 登場人物

登場人物

セルゲイ・アレクサンドロヴィッチ(愛称 セリージャ)
 物語の語り手。幼少時に孤児となり、伯父のイェゴール・イリイッチ・ロスターニェフ大佐のもとで育てられる。今は、家を離れて都会暮らしをしている。
イェゴール・イリイッチ・ロスターニェフ大佐
 セリョージャの伯父。退役大佐。退役後は地主として田舎で娘と息子、妹、それと子供達の家庭教師とともに暮らしていたが、そこに母親とその取り巻きが同居することになった。物語の始まる1年ほど前のことである。
クラホートキン将軍
 イェゴール・イリイッチ・ロスターニェフ大佐の母親の夫。結婚したのは母親が42歳の時で彼女は将軍の看護役であった。将軍は、退役後は椅子に座ったままの病人であったが、ファマー・フォミッチを秘書役として近くにおき、わがまま放題の生活をしていた。すでに亡くなっている。
クラホートキン将軍夫人
 イェゴール・イリイッチ・ロスターニェフ大佐の母親。強欲で、見栄っ張りな母親で、かつて息子の結婚にも反対し、息子をたえずエゴイストな親不孝者と責め立てている。いつも取り巻きに囲まれて生活している。
ファマー・フォミッチ・オピースキン
 作家志望であったが挫折して、将軍の書生となり本の朗読と身の周りの世話係をしていた。かつては道化役であったが、いつの間にか将軍夫人のお気に入りとなり、将軍が亡くなったあとは将軍夫人もその足下にひれ伏していた。
ナスターシャ・イェヴグラーフォヴナ(愛称 ナスチェンカ)
 伯父の子供たちの家庭教師。美人で清楚な女性。誠実で、優しいが芯の強いところもある。
イェヴグラーフ・ラリオーヌイッチ・イェジェヴィーキン
 ナスターシャ・イェヴグラーフォヴナの父親。子沢山のため貧乏暮らしで、娘の収入に頼っている。伯父のところでは道化役を演じているが、高潔な人物。
スチェパン・アレクセーイッチ・バフチェーイェフ
 近隣の地主で、伯父の軍務時代からの友人でもある。やや単純で激しやすい性格。
プラスコーヴィヤ・イリーニチナ
 伯父の妹。無口でおとなしい性格。独身で伯父家族の身の回りの世話をしている。
アンナ・ニーロヴナ・ペレペリーツィナ
 将軍夫人のお気に入りの老嬢。大佐と結婚したがっていたが、相手にされなかった。口うるさい、ヒステリー性の女性。
タチヤーナ・イワノーヴナ
 幼い頃から孤児として悲惨な生活を送ってきたが、つい最近遠い親戚の者の遺産が転がり込んだおかげで大層な資産家となった。そのため、生来の空想的傾向に一層拍車がかかり、やや情緒不安定。根は優しく、高潔なところがある。
イワン・イワーヌイッチ・ミジンチコフ
 「私」の再従兄弟にあたる28.9歳の浅黒い顔した黒毛の美青年。モスクワに妹がいる。伯父のところにやっかいになっている。
パーヴェル・セミニューイッチ・オブノースキン
 25、26歳の青年で伯父の家に客として来ていた。
アンフィーサ・ペトローヴナ
 パーヴェル・セミニューイッチ・オブノースキンの母親。口が達者で悪賢い女性。
サーシャ(愛称 サーシェンカ)
 伯父の15歳になる娘。
イリューシャ
 伯父の8歳になる息子。
ガヴリーラ
 伯父の家の古くからの侍僕。ファマー・フォミッチにフランス語の習得を命ぜられる。伯父を慕っている。
ファラレイ
 伯父の家の若い侍僕。踊りの名手。将軍夫人の世話係をしている。
ヴィドプリャーソフ
 伯父の家の若い侍僕。ファマー・フォミッチの書記を勤めるが、他の侍僕を見下していて、またファマーに告げ口をするので他の侍僕からは怖れられてもいる。
コローフキン
 40前後のうだつの上がらない男。

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